「ちゃんと聴いてもらえた」と感じるきき方
先日、コーチングの練習で、とても心に残るフィードバックをいただきました。
「要約されると、自分の話が分かりにくかったのかなと思い、自己嫌悪に陥ってしまいました。」
この一言に、ハッとしました。
コーチングを学ぶ中で、「反復」して伝えることと「要約」して伝えることはどちらも大切なスキルだと学んできました。
相手の言葉をそのまま受け止めること。
話が整理されてきたタイミングで要約すること。
どちらも相手のための関わりです。
それなのに、なぜ今回このような体験をさせてしまったのだろう。
振り返ってみると、短い練習時間の中で、「まとめなければ」という意識が前に出ていたのかもしれません。
あるいは、私は「この方は整理できる段階にいる」と判断して要約したつもりでも、実際には、まだ話しながら自分の気持ちを整理している最中だったのかもしれません。
要約が悪かったのではなく、要約するタイミング。
ここに、今回の大きな学びがありました。
私は薬剤師として漢方カウンセリングも行っています。
カウンセリングでもコーチングでも、「整理する力」はとても大切です。
でも、その前に必要なのは、「まだ話したい」という相手のサインを受け取ることなのだと、改めて教えていただきました。
そして、もう一つ感じたことがあります。
この年齢になると、所属するコミュニティー等で年長者となることも多く、率直なフィードバックをいただける機会は決して多くありません。
だからこそ、勇気を持って伝えてくださったこの一言は、とてもありがたい贈り物でした。
知識は、本を読んだり研修を受けたりして身につけることができます。
でも、本当に成長できるのは、相手が体験したことを率直に教えていただけたとき。
これからも、一つひとつのフィードバックを大切にしながら、「今、この方には何が必要なのか」を問い続けられるコーチであり、薬剤師でありたいと思います。
率直なフィードバックは、ときに耳が痛いものです。でも、それは自分では決して見ることのできない景色を見せてくれる贈り物でもあります。そんな学びの機会をいただけたことに、心から感謝しています。