中医学では月経から体質を丁寧にみていきます。
中医学(中国伝統医学)では、体のバランスを整えるために、月経の状態をとても大切に考えます。
そのため、月経に関してかなり詳しくお伺いします。
例えば月経痛、更年期、多岐にわたるPMS…。実はその背景にある体質はひとつではありません。
痛みのタイミングや性質、経血の色や量などを詳しく知ることで、今の体の状態やバランスを読み取っていきます。
月経開始年齢
初経(はじめての月経)の年齢は、もともとの体力や「腎の精(先天のエネルギー)」の状態を知る手がかりになります。
経血量
どのようなナプキン(昼用・夜用・タンポンなど)を使い、どのくらいの頻度で取り替えるか、
どの範囲に経血がつくか、トイレでまとめて出るタイプかなどを伺い、経血量を確認します。
また、何日目が多いか、周期によって変化があるかなどもあわせて見ていきます。
月経血の色
淡い赤、鮮やかな赤、黒っぽい赤など、色の違いからも体の状態をうかがいます。
月経血の粘度
サラサラとした粘度の低い血なのか、ドロっとした粘度の高い血なのかを確認します。
血の塊
生のレバーのような塊があるかどうか、その大きさや数、頻度なども伺います。
「あるのが普通」と思っている方も多いですが、これも体質のサインになります。
月経周期
何日周期か、規則的か不規則かを確認します。
月経期間
月経が何日続くか、終わり方(だらだら続く・スッと終わるなど)も見ていきます。
月経痛
痛みの起こるタイミング(例:月経前・月経初日・2~3日目・月経後半など)を伺います。
また、痛みの性質も大切です。
重くてだるい痛み、刺すような痛み、温めると楽になるか、冷えると強くなるか、
おさえると楽になるかなど、感じ方の違いを丁寧に確認します。
その他の症状
お腹の張り、胸の張り、イライラ、むくみ、頭痛、吐き気、疲労感など、
月経に関連して起こる全身の変化もあわせて伺います。
閉経後の方でも月経があったときにどのような症状だったかお伺いすることも多くあります。
このように、月経の様子を通して体のサインを細かく観察して体質を確認して、
今のあなたに合った養生法や薬膳食材、漢方薬を導き出していきます。
