①月経痛はないのが当たり前 月経困難症 思春期編
②正常な月経とは? 〜経血量チェック〜
③異常な月経とは?
④月経前症候群(PMS)とは?
・私の月経痛とPMS治療の体験談(低用量ピル編)←今日はココです。
・私の月経痛とPMS治療の体験談②(性成熟期と漢方薬編)
・現在の西洋治療について
・漢方治療について
前回、④月経前症候群(PMS)とは?の続き。
私の思春期時代の月経痛とPMS体験談を①月経痛はないのが当たり前で書きましたが、低用量ピルが日本で認可された時、私は薬学部生でした。当時は保険適用ではありませんでしたが避妊効果以外に月経困難症に効果があると知っていましたので、婦人科に相談して自費で処方していただきました。低用量ピルのおかげで私の生活は一変しました(現在は自費ではなく、保険診療でも月経困難症に保険適応をもつ薬剤があります)。
ちなみに、日本で低用量ピルが承認されたのは1999年。アメリカに遅れること約40年、国連加盟国で最後の承認国でした。北朝鮮よりも遅い認可です(ちなみにバイアグラはアメリカで1998年に販売開始されましたが、日本での承認は1999年1月で、海外製の薬の中でも異例のスピード承認と言われています)。
低用量ピルを服用してから、寝込むような月経痛、下腹部痛、腰痛に加え、月経前からの乳房の張り、眠気、足のむくみや重だるさ、イライラ・怒りっぽくなって近しい人へのやつあたりなどの月経前症候群(PMS)がなくなりました。月に10日近く体調が悪く、やりたいことが十分にできなかった私は、「なんて自由な世界なんだ!」と思いました。薬剤師国家試験の勉強が計画的にできたのも、低用量ピルのおかげもあると思っています。しかし、服用のリスクが全くないわけではありません。重大なものに血栓塞栓症のリスクが少しだけ高くなること、その他に頭痛・片頭痛、悪心・嘔吐、乳房の張り、不正出血、乳房痛、下腹部痛などがあります。
また、様々な事情で低用量ピルの服用できない方がいらっしゃいます。初めての生理(初経)がまだな人、閉経後の人、前兆(視界がまぶしくなるなど)のある片頭痛の人、35歳以上でタバコを1日15本以上吸う人、血栓症のリスクが高いと判断された人、乳がんまたは子宮がんにかかっている人、高血圧の人、肝障害のある人、脂質異常症の人などです。そのような方や漢方薬をご希望の方には漢方カウンセリングをおすすめいたします。私は保険漢方を色々服用してきましたが、月経痛に関しては自費の漢方薬の効果が非常に高いと感じています。
こちらはまた別の機会に詳しく書きたいと思います。
私は自身の経験から、女性特有の不調を取り除いて体調を理由にやりたいことを諦めなくて良い、そんな女性を増やしたいと思い活動しています。